
わたしが作りたいブックカバーには旅行やアウトドア環境に耐えうるハードなイメージが1本の軸としてあります。その一方で、本屋さんが施してくれる包装紙によるブックカバーの上位互換的なカバーも作りたいプロダクトのひとつでした。その本屋さんのカバーを目指したのがPapyrTexです。
PapyrTexの誕生と製作に関しては以前のブログでも書いていますが、その製作時間と縫製の不安定さで満足はするものの、今後継続するための最終系とはなかなか言い難いところがあります。
最初に製作した強度が必要な部分にステッチをかけるVer1.0は個人的には完成系と感じるほど気に入ったシンプルさです。縫製に問題が無ければ、この形で落ち着いていたかもしれません。ただ、振り返ってみると、もっとシンプルな仕上がりの方がコンセプトには近いのかもしれません。
初代PapyrTexからパワーアップしたVer1.5は上下がパイピングのタイプです。留める部分はVer1.0と同様ゴムで留めるタイプです。この上下パイピングの仕上がりは個人的に大変気に入っていたし、本屋の包装カバーとも差別化されている点も満足でした。しかし、Tyvekの素材を活かすには何かが違うと感じます。
こうして根本的な考えを改めるようにしました。それは「縫製をしない」です。じつはTyvekで作られたブックカバーは他にもあって、それは接着で作られていました。わたしはそれと差別化するべく、もう少し強度を感じるように作りたいと思いました。しかし、その後も接着しないTyvek製品は多く、その結果、接着による強度は相当なものであると実感するようになりました。こうして生まれたのが接着のみのブックカバー ” PapyrTex Ver2.0 ” です。
PapyrTex Ver2.0
バージョン2.0は形もゴムで留めるタイプとは違い、AndestoolsやCampusPackと同様にマジックテープで留めるタイプに変更しました。本当はマジックテープの形をPage Climbersの基本形として置きたかったので、結果オーライとなりました。
こうして本屋さんの包装紙カバーの上位互換として、さらに、Page Climbersのオリジナルとして新生PapyrTexをお試しください。