
なかなか完成系が見出せずに右往左往していたブックカバー、Tyvek素材の "PapyrTex"
現在主力となる色はアースカラーであるベージュとカーキですが、次のカラーとしてリリースしたのは、こちらの ”NeueBrockMann” のTyvek素材を使ったカバーです。
これは、記号や大きさ、色などに規則性を感じるのだけれど、それ以上に、情景を見るように意味を深く考えさせない不思議な柄です。
赤と黒が交互に、そしてフラクタルに◯△□が配置され、デジタルなのかアナログなのか、新しいのか古いのか、どれでもあって、どれでもない感じです。これが、わたしの個人的なイメージで、その懐の広い感じに心地よさを感じます。
とはいえ、この柄の詳しい内容は、初回YOSONO HOUSEイベントでの説明(下記参照)がありました。
NeueBrockMannは市松ってカッコいいって、黒川勝志と立沢トオルがはじめたユニットだ。二人はモトクロスとマウンテンバイク出身だ。徳島県上勝に仙人とみんなに親しまれているアーティストがいる。本場ネパールで学んだ彼のブロックプリントは市松ベースのものが多く二人を魅了した。よしぼくらもヤルゾとデザインしたのが、禅で知られた○△□の図。インドから中国そして日本へ禅は旅を続けた。黒川勝志 徳島上勝でアパレルのデザインと縫製、またゼロウェイストの作品も手がける。JOCKRIC、JOCKRIC RECLAIM主催。立沢トオル 東京目黒区でブランディング、商品企画、デザイン、グラフィックを行う。ULTRA LOYALTIES by Bonzaipaint®主催。
ほかにも、立沢トオル氏によるポッドキャスト「無芸者」(「MOONSTAR」の回)でも語られています(こちらも必聴です)。
そんな”NeueBrockMann”バージョンをブックカバーで使用する経緯はこのような感じです。
昨年のクリスマスに開催された、YOSONO HOUSE第2回イベント「歌謡曲ナイト」。
そのとき、ラウンジの敷物として使われていたのが、この“NeueBrockMann”のTyvek素材です。
イベント終了後、そのまま回収したのですが、使用中に汚れてしまったため、水拭き・乾拭きのあとアルコール消毒を施し、使える部分をカットして試作のブックカバーを作ってみました。
名前は「the 3hours rule」。いわゆる“3秒ルール”ならぬ“3時間ルール”です。実際には敷物として6時間使っていたのですが、語呂が良かったのでこの名前にしました。
この時点では販売する予定はなく、知人へのプレゼント用として制作しましたが、その佇まいがあまりに良くって、立沢さん・黒川さんにお願いして、ブックカバー制作用に仕入れさせてもらいました。
こうして完成したのが、NeueBrockMannバージョンのPapyrTexです。
生地の取り都合によって柄が異なるため、すべてが一点物。YOSONO HOUSEのサイトでは、全ての柄を選んで購入できます(もちろん早い者勝ちですよ)。
こうした生地の再利用は、Page-Climbersの中長期的な取り組みのひとつと考えています。
また、量産向きな製品を、あえて1点1点をガレージメイドのように制作するスタイルも、欧米の専門ブランド的な姿勢として気にいっています。
Page-Climbersのこれからを占う一品。ぜひ手に取ってお試しください。
【商品情報 PapyrTex "NeueBrockMann"(文庫サイズ)、PapyrTex "NeueBrockMann"(新書サイズ)】
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